平成17年度

第7回

『自由と無限性への憧れ』 〜R.シューマンを巡るロマン派の巨匠たち

大津 純子(ヴァイオリニスト)、岡田 知子(ピアニスト)

11/11/2006

講演動画

本公演の映像公開はございません。

講演概要

18世紀から19世紀にかけて、ヨーロッパ全域に大きな影響を与えたロマン主義。 元来、「ロマン」とは物語・長編小説を意味しますが、自由奔放な空想や無限性への憧れを追い求める、この文学・哲学上の一大思潮は、音楽の世界にも深く浸透していきます。 自らの人生を、「ロマン」そのものに生きた作曲家、ロバート・シューマン(1810〜56)。"狂気の死"に至る彼の生涯は短くも熱く、音楽における<新しい道>を常に探り続けるものでした。 詩的・文学的標題を取り入れた彼のピアノ音楽では、古典的な形式とロマン性豊かな表現が合体していますし、歌曲においては詩と音楽の融合が試みられています。また、室内楽曲や交響曲などのあらゆる分野に、生き生きとした生命力とリリシズムに溢れた多くの作品が生み出されています。彼の評論家としての活動はドイツ音楽界に強い刺激を与えました。 シューベルト、ブラームス、そして、シューマンの妻・クララ・・・R.シューマンを取り巻くこれらの偉大な音楽家たちの作品を通し、彼らの愛、友情、苦悩、憧れ、心の葛藤などを映し出し、彼らの生きた社会と人々の繋がりを浮き彫りにしてみようという演奏者の情熱が感じられるコンサートとなりました。 プログラム: *フランツ・シューベルト (1797〜1828): ソナチネ第2番 イ短調 Op.137の2 *クララ・シューマン   (1819〜96): 3つのロマンス Op.21 *ヨハネス・ブラームス (1833〜97): 歌曲より *ロベルト・シューマン  (1810〜56): ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ短調 Op.105 ほか

概要・略歴

https://www.nii.ac.jp/userdata/karuizawa/H17/karuizawa2005_7.pdf

資料

知と美のハーモニーページ

https://www.nii.ac.jp/about/publication/harmony/#harmony4

NII webページ

https://www.nii.ac.jp/event/karuizawa/2005/