平成18年度

第7回

科学者の役割

吉川 弘之

(独)産業技術総合研究所 理事長/元東京大学 総長

11/11/2006

講演動画

本公演の映像公開はございません。

講演概要

科学者の役割を考えるには、科学者とは何かを考えることから始める必要があるだろう。どんな仕事をしているのか、それを職業として考えるならどんな職業か、社会の中ではどのように位置づけられているのかなど。科学者と呼ばれる人たちが現れたのは決してそんなに古いことではないが、それらは時代によって変わり、今も変化している。従って科学者は、いま何をし、何ができるのかを慎重に考える必要がある。"いま"という時代は、持続性(サステナビリテイー)と言う言葉で特徴付けられるが、それは科学の質的変化を意味しているのであって、この大きな変動の中にある科学者を考えることになる。ここでは、科学者とは何かだけでなく、科学者の権利と責任、科学研究、科学者コミュニテイーについて、そして一方、社会への科学的知識の浸透、社会での科学者の位置付け、社会から科学者への要請、科学者から社会への助言、などを考察しながら、科学の影響を強く受けて過去になかった状況を作り出した現代を概観し、その中での科学者の役割、それはかつてなく厳しくかつ明確な輪郭を与えられているというお話しをいただきました。

概要・略歴

資料

知と美のハーモニーページ

https://www.nii.ac.jp/about/publication/harmony/#harmony5

NII webページ

https://www.nii.ac.jp/event/karuizawa/2006/