令和4年

第3回

ベートーヴェンはお好きですか?

村上陽一郎(東京大学 名誉教授/国際基督教大学 名誉教授)、岡田知子(ピアニスト)

9/9/2023

講演動画

本公演の映像公開はございません。

講演概要

 殆ど神聖化して崇められてきたベートーヴェン、家庭的にも恵まれず、致命的な耳の病に侵され、一時は遺書まで書いた。その苦悩を超えて「歓喜に至れ」。彼の生き方自体が、「楽聖」の名に相応しい。そしてシューマンが「僕らは皆ベートーヴェンの遺産で暮らしている」と嘆いたほど、音楽というジャンルを、それ自体が価値あるもとした稀有の音楽家。 一方では、神聖化の要素とされてきた様々なエピソードが、実は弟子筋の人々の捏造だ、という暴露が、ベートーヴェン研究のなかで、1960年代以降に進んで、神の位置から「人間」へ、という流れが生まれ、彼の音楽そのものへの、感性的な隔たりを持つ人々とも相まって、虚像破壊も盛ん。 ドイツで長く音楽活動を送られたピアニスト岡田知子さんと語りながら、令和の今日、ベートーヴェンとは何かを、会場の方々とご一緒に考えてみたい。

概要・略歴

資料

知と美のハーモニーページ

NII webページ

https://www.nii.ac.jp/event/karuizawa/2023/#3