平成11年度
第1回
本公演の映像公開はございません。
クローン羊ドリーの登場は、世界の人々に生命工学の巨大なインパクトを実感させた。ヒトゲノムの全面解読も間近といわれ、胚性幹細胞(embryonic stem cell)の分化能力を利用して、すべての臓器を創出する可能性さえ示唆されるようになった。30億年余りを必要とした系統進化の過程が一瞬にして達成される事態もあり得ぬことではない。人類はまさに無限の可能性を手にしているといえようが、それにともなって、生命倫理をはじめ知的財産権に至るまで極めて多様な問題点が顕在化しつつある。 今回のワークショップでは、この分野の第一線の研究者と科学ジャーナリストにお願いして、縦横の議論を展開していただき、御来聴の方々と共に理解を深めました。