平成13年度
第5回
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ヒトゲノム計画はその発足から10年目の2000年6月に全ゲノムの配列概要版(ドラフト)の作成を終え、その全体像が判明してきた。このような配列決定の進展をふまえ、今後はその内容を正確に読み解き、それを医学や医療へ応用する研究が中心となる。特にがん、糖尿病などいわゆる生活習慣病の遺伝要因の解明とその医療への応用は中心的課題である。このような応用研究をこえて、更にはゲノムを通じての人間のより深い理解へ向けた様々な研究の進展もおこりつつある。一方このようなヒトゲノム研究の社会への応用は、遺伝子診断や遺伝子特許など遺伝情報の取り扱いについて様々な問題を提起している。本セミナーではこのようなヒトゲノムを通しての21世紀の生命科学展開について論じていただきました。