平成15年度
第2回
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日本は今、大変な転換期を迎えている。明治以来、日本は欧米の文明を取り入れ、それを消化することに努めてきた。現在は、日本は非キリスト教国の中で、唯一、先進国に仲間入りするほど、成功を収めてきたが、これまでは、言わば「もの」のレベルでの取り入れであったが、「こころ」のレベルにまでそれが及んできて、いったいそれをどうするか、大きい課題を背負っている。 このことが、非常に端的に認められるのが、家族の問題である。日本の伝統的な考えにどこまで従うのか、欧米の考えをどこまで取り入れるのか、そのときに、その背後にある「宗教」のことをどこまで考えるのか。あるいは、欧米の考えを取り入れたつもりで、実はそれは本来の欧米の生き方とまったく異なるものになっていることもある。このような問題について、具体例をあげながら、それに即して、今後の日本の家族についてお話しいただきました。