平成19年度

第2回

マイナス70度での南極観測フロンティア −氷床から過去数十万年の地球環境を探る−

藤井 理行

国立極地研究所 所長

30/6/2007

講演動画

本公演の映像公開はございません。

講演概要

南極およびグリーンランドの氷床には、過去数十万年にもおよぶ地球規模の気候や環境の変化を示すさまざまなシグナルが、保存されている。また、氷には、昔の大気が気泡として取り込まれているので、温室効果ガスの変化も調べる事ができる。極地の氷は、地球環境のタイムカプセルと言える。南極で過去数十万年に遡る地球環境のタイムカプセルを取り出すプロジェクトは、構想から四半世紀もの大プロジェクトとなった。掘削地点となる氷床の頂上探査、大型雪上車の開発、掘削機の開発、昭和基地から1000km内陸の氷床頂上での基地建設を経て、越冬チームは1995年に掘削を開始した。次の越冬チームは、翌年末深さ 2503mまでの掘削に成功した。2001年からは、夏の時期の計画として新たに地上から掘削を再開し、2007年1月、ほぼ氷床全層となる深さ 3035mに到達した。 冬季にはマイナス80度にも達する厳寒の地での科学のフロンティアとなった本計画の概要とともに、得られつつある研究成果についてもご紹介いただきました。

概要・略歴

https://www.nii.ac.jp/userdata/karuizawa/H19/karuizawa2007_2.pdf

資料

https://www.nii.ac.jp/userdata/karuizawa/H19/070630_2ndlec.pdf

知と美のハーモニーページ

https://www.nii.ac.jp/about/publication/harmony/#harmony6

NII webページ

https://www.nii.ac.jp/event/karuizawa/2007/