平成26年度

第3回

バイオリンコンサートMozart plus One ~ Mozart & Vivaldi

大津 純子(ヴァイオリニスト)、岡田 知子(ピアニスト)

8/11/2014

講演動画

本公演の映像公開はございません。

講演概要

今回のプログラム、モーツァルトの"相方"としてヴィヴァルディを取り上げます。 今年は土曜懇話会前日が「立冬」に当たります。その頃の軽井沢は、紅葉を残しつつも、初冬の冷たく澄み切った空気に包まれているに違いありません。季節の臨場感を味わいたいと思い、ヴィヴァルディ作曲:『四季』から「秋」と「冬」を取り上げることにしました。 ヴィヴァルディの『四季』は、作品8ヴァイオリン協奏曲集全12曲中の第1番から第4番に当たり、各曲に添えられたソネット(イタリアで始まった14行から成る小押韻詩)の自然描写に直接結び付いた<標題音楽>と言えます。ヴィヴァルディが50歳ごろ(1725年ごろ)に出版されました。 「秋」は、村人たちの収穫の喜びを祝う歌と踊り、狩などが描かれ、「冬」では、"冷たい雪の中で凍えて震え""あまりの寒さに歯の根が合わず"、また、"氷の上を、転ぶのを恐れてゆっくり歩く"・・・といった描写が面白いです。美しい自然に囲まれたセミナーハウスの環境の中で、想像力をいっぱいに広げ、音楽の描く世界に身を委ねてみたら、きっと心身共にリフレッシュするのではないでしょうか。 モーツァルトは1787年、オペラ『フィガロの結婚』の成功に気をよくしたプラハ歌劇場支配人からの依頼で、新作オペラ『ドン・ジョヴァンニ』の作曲に取り掛かりますが、それと並行してKv. 526のイ長調ヴァイオリン・ソナタを8月に書き上げました。この年の春にはウィーンを訪れた当時17歳のベートーヴェンの演奏を聴き、彼の将来の成功を予測しました。また、5月28日に父・レオポルトがザルツブルクにて死去(68歳)するなど、様々な動きのあった年でもあります。この壮大で、且つ念密な構想でまとめ上げられた、晩年のソナタをじっくり聴いて頂けると嬉しく思います。 W.A.モーツァルト(1756-1791) ヴァイオリン・ソナタ イ長調 Kv.526 A. ヴィヴァルディ(1675-1741) ヴァイオリン協奏曲 作品8"和声と創意への試み"~『四季』より 第3番 ヘ長調 <秋> L'Autunno 第4番 ヘ短調 <冬> L'Inverno ※曲目は変更となる場合があります。

概要・略歴

資料

知と美のハーモニーページ

NII webページ

https://www.nii.ac.jp/event/karuizawa/2014/