令和1年度

第3回

分かちあう心の進化

松沢 哲郎

京都大学高等研究院 特別教授

5/10/2019

講演動画

本公演の映像公開はございません。

講演概要

人間とチンパンジーは約600-700万年前までさかのぼると共通祖先に行きつく。全ゲノムが解読され、DNAの塩基配列の違いは約1.2%でだとわかった。人間は98.8%のチンパンジーだとも表現できるだろう。 ヒト科の共通祖先から受け継いだ多彩で高度な認知機能の中で、とりわけ「想像するちから」が人間では顕著だ。目の前にないものに思いをはせることができる。それによって未来を構想し、言語を操り、他者の心を理解する。想像するちからが、人間に固有の母子―家族―共同体という多層の社会関係を支えて、思いやり・分かちあい・慈しむ心をもつように進化していったと考えられる。

概要・略歴

資料

知と美のハーモニーページ

NII webページ

https://www.nii.ac.jp/event/karuizawa/2019/